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古橋くんの大阪便り

【同級生の近況】掲載:平成18年1月22日

大阪在住の古橋哲哉くん(34組)が大阪便りを寄せてくださいました。


  みなさん、こんにちは。旧34組&サッカー部の古橋哲哉です。一高時代は通称、「おっちゃん」と呼ばれていました、いや、今でも呼ばれているかな(今は正真正銘のおっちゃんです)。

 現在は、大阪へ単身赴任中。で、「大阪だより」ということになるのでしょうが、仕事の関係上、出張が多く、おそらく1カ月の、最低半分は中国地方にいることが多いのですが、とりあえず今回は大阪より“たより”をださせていただきます。

 大阪というと、まず思い出されるのは「商人の街」ということです。先週、今宮のえべっさん(えびすさま)の十日戎(とおかえびす)という商売繁盛を祈る新春の行事がありました。ご多分にもれず、当方もお参りに出かけました。この日は、街のあちこちで、去年の枯れた福笹をもってお参りに行く人や新しい緑の福笹を持つ人を見かけます。「商売繁盛笹もって来い」という神社の掛け声にあるように、この福笹というのがこのイベントの象徴で、まず前年の福笹を返納し、神社で新しい笹をもらい、その笹に福娘という若い女性から小判、銭袋、打ち出の小槌といった縁起物を購入し付けてもらうのです。

 なんと言ってもポイントはこの福娘らしく、縁起物を笹につけてもらうべく、ずらりと座っている福娘の中から一人の福娘の前に並ぶのですが、私が込み合っているのを避け、誰も並んでいない福娘の前に進もうとしたら、先輩からストップがかかり、「そうじゃないんだ、古橋。どの娘が一番たくさん福をもたらしてくれそうかを慎重に観察し、選ぶ必要がある」と指導されました。よくよく見渡してみると、20人ほどはいる福娘のうち、ある福娘の前には長蛇の列、別の福娘の前にはまったく人がいないというわけで、新年早々、大阪人の商いに賭ける厳しい姿勢(?)を実感した次第です。

 昨年、『夜のピクニック』を読んで久方ぶりに母校愛のようなものに目覚めてしまいましたが、225日の同窓会は、あの頃を懐かしむ機会とするとともに、あの頃の自分に戻って、あの頃の自分がそれなりに持っていた将来への展望のようなものを思い出し、その心のもちようを改めて認識する機会にできたらいいなぁと思っています。