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大島くんの香港便り (6/8)

【同級生の近況】掲載:平成19年8月5日

深圳

 深圳は香港と国境線を接して丁度北側にある、中国国境の都市です。聞くところによると、25年前は3万人程度の小さな町であったらしいのですが、鄧小平さんが「ここに経済特区作るぞ!」と言ってから大開発が始まり、現在では人口400万人(実際には、戸籍登録していない出稼ぎ労働者が多いので、多分800万人はいます)の大都市となりました。香港からは、電車かバスで45分、乃至はフェリーで1時間で入出国ポイントに行くことが出来ます。深圳には、中国の安価で豊富な労働力と、香港の金融並びに輸出入Logisticsを利用し、数多くの海外メーカー工場があります。日系メーカーも中国生産というとまず最初に深圳に工場を立ち上げたほど、日本メーカーにとっても馴染みのある都市です。私は現在、半導体を販売する会社に出向しており、客先は北は北京、南はジャカルタまで分布していますが、深圳は一番客先の多い場所なので、週に1-2回は深圳に入ります。さて、この深圳ですが、香港から45分で行ける場所とは思えないほど、何もかも香港とは違います。私の持っている日本の観光ガイドブックには「中国きっての大都会・深圳。香港より格段に安い物価が魅力。香港から気軽に行ける中国として人気を集めている。」と書いてありますが、何も知らずに気軽に観光目的で行く場所ではありません。一言で言って、「ならずもの」の街なのです。元々何にもないところに25年で都市を創ったので、住民は全てといっていいほど中国の別の場所から職を求めて集まってきた人達です。深圳は広東省にも係わらず、広東語を話す人が殆どいません。一攫千金を狙って深圳に来て、一財産作ったら故郷に帰ろうと思っている人が大勢いるので、仕事で一財産作れないとなると、手段を選ばずに一財産作ろうと思う人々が出て来ます。すり、ひったくりの類は日常茶飯事で、ひどいのはタクシーに乗ったら、高速道路の山の中で財布類を全部取られた上に、道端に置き去りにされた日本人もいます。こんな場所に毎週通って仕事するのも結構エキサイティングですよ。車に乗ると驚かされるのが彼らの運転マナーで、渋滞の時にちょっとでも隙間があると我先に車の頭を入れるもんだから、その内に解けない知恵の輪のようになり、最後は歩道を走ります。高速道路では、出口を間違えた車が逆走してきたり、高速道路なのに何故か自転車が走っていたりします。たまに、牛を連れたお百姓さんが高速道路を横断しています。元々毎朝毎晩自分の家と農地の間を愛牛を連れて往復していたのに、ある日突然途中に高速道路が出来てしまったので、それからは高速道路を愛牛と一緒に横断して農地に通っているのです。最初に高速道路で牛を見た時はさすがに驚きましたが、今は慣れました。人間は何にでも慣れるものですね。深圳駅前には深圳商業城というショッピングセンターがあり、ブランド物のバック、靴、時計、ゴルフクラブ、シャツなど何でもありますが、全てニセモノです。キャロウエイのゴルフセット、ローレックス、バンダイの「たまごっち」から、AppleのiPodまで何でもあります。よくこれだけニセモノ作るなぁと感心するほどです。なんせ首都にミッキーとドラえもんが両方出てくる何でもありの遊園地を作る国ですので。iPodなんか、わざわざ「iPod」とご丁寧に本体に印刷しているものだから、「私ニセモノです」と堂々と言っているようなもんです。最近は作りすぎてしまったせいなのか、Toddsの靴とChloeのバックが豊富です。唯一深圳で嬉しいのは、マッサージが安いことです。3時間で100人民元(約1,500円)が相場です。足裏マッサージ1時間+全身マッサージ2時間すると、正に至福の時です。私は週末にわざわざ電車賃を払ってまで深圳へ行き、3時間マッサージして香港に戻ってくることもあります。

深圳駅前風景。写真右側が、全館オールニセモノデパート「羅湖商業城」

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